近年、育毛成分としても注目を集めている「5-ALA」ですが、本当に育毛効果が期待できるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、5-ALAの育毛効果について科学的根拠を交えて解説します。5-ALAの働きや効果的な使用方法、注意点についても紹介するので、薄毛に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
5-ALAとは？
5-ALA（5-アミノレブリン酸=5-Amino Levulinic Acid）とは、ファイブエーエルエー、またはアラとも呼ばれるアミノ酸の一種です。5-ALAは聴き馴染みが少ない成分となりますが、特別なものではなく、ミトコンドリアで生産される成分の一つです。
この5-ALAはミトコンドリアの活性化や老化防止などの作用が期待されることから近年サプリメントなどでも注目を浴び始めている成分となります。
さらに、後述しておりますが、5-ALAと鉄の組成物を塗布することで、髪の毛が増えた報告があることから育毛や発毛効果が期待もされています。
5-ALAに期待される育毛・発毛効果とは
5-ALAは、毛母細胞を活性化し、新しい毛の育成を促すと考えられています。ALAは毛穴周辺に集まりやすい性質があり、毛母細胞のミトコンドリアに直接働きかけることで発毛効果が期待できるのです。
さらに、5-ALAと鉄を組み合わせることで、より高い育毛効果が見込まれています。研究によると、鉄とALAの組成物（Fe-ALA）は、C3Hマウスを用いた実験で5%ミノキシジル製剤の1.8倍もの毛の伸張を示しています。
また、23名の男女を対象にしたFe-ALAの局所塗布実験でも、短期間ではあるものの、抜け毛が減ったという意見が多く聞かれ、発毛促進効果が示唆されました。試験者は患部の痒みや赤みなどの副作用も感じなかったとのことです。
老化によって、毛母細胞やメラニンをつくる細胞が弱ったり、幹細胞のミトコンドリアが弱ったりすることで、発毛のためのエネルギーをつくり出せなくなってしまいます。しかし、5-ALAの摂取により、そうした老化による影響を軽減し、育毛・発毛効果を期待する事ができます。
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5-ALAとは？作用機序や期待される効果について
5-ALAはサプリメントとして摂取しても育毛に効果的？
5-ALAはサプリメントとして摂取することによる育毛効果は確認されておりません。あくまで外用（塗布）することによって効果を発揮することまで現在明らかとなっております。
5-ALAのサプリメントは、育毛効果について検証されていないものの、ミトコンドリアの活性や老化防止効果が期待されている成分となるため、薄毛の原因の一つである「生活習慣の乱れ」を改善する上で、非常におすすめなアイテムとなります。
5-ALAのサプリメントの効果についてより詳しく知りたい人は「5-ALAサプリメントの正しい取り方とは？飲むタイミング・1日の摂取量を解説」をご覧ください。
育毛剤と発毛剤の注意すべき違いについて
本記事で紹介する育毛剤と発毛剤には注意すべき大きな違いがあります。認識を誤って購入しないようにも確認しておきましょう。
| 項目 | 育毛剤 | 発毛剤 |
|---|---|---|
| 薬機法の分類 | 化粧品、医薬部外品 | 第１種医薬品 |
| 目的 | 抜け毛予防 頭皮環境の改善 | 薄毛治療： 髪を生やす、毛量を増やす |
| 副作用 | なし | あり |
| 代表的な成分 | アデノシン 5-ALA パンテノールなど | ミノキシジル フィナステリド ケトコナゾールなど |
| 対象者 | 抜け毛を予防したい人 | 薄毛を治療したい人 |
上記の表のように明確な違いがあります。抜け毛や頭皮環境を整えることを目的とする場合は、育毛剤を使用し、一方で、髪の毛を生やすなど薄毛治療を目的とする場合は、発毛剤を使用する必要があります。
また、発毛剤の場合は医薬品となるためドラッグストアで購入する場合は、薬剤師に相談する必要がある商品となりますので注意が必要です。
育毛剤と発毛剤の見分け方
育毛剤か発毛剤か見分ける方法は、裏面の成分表を確認することで判断可能です。販売名の下に「医薬部外品」や「第一種医薬品」など必ず明記されています。ボトルやラベルのデザインのみでは判断するのではなく、成分表まで確認することが重要です。
育毛剤を選ぶときのポイント
育毛剤を選ぶときは以下の観点で選ぶことがおすすめです。
- コスト面
- 使用感
- 配合成分
1.コスト面
育毛剤は数ヶ月以上継続することで少しずつ効果を実感することがほとんどです。成分にこだわりを持つことも大切ですが、継続し続ける事ができるコストであるかも重要となります。
そのため、自分が継続し続ける事ができる金額帯の育毛剤を選ぶようにしましょう。
2.使用感
前述した通り、育毛剤は長期間使用するものです。「ベタつきや使用感が悪い、頭皮まで届いていない」など使用感が悪いものでは長期的に続けることも出来ず、効果を発揮する事ができません。
育毛剤は使用しやすい形状、頭皮への刺激性を考慮したものを選択しましょう。
- 使用しやすい形状について：
頭皮に直接塗布ができるノズルタイプなど - 刺激性について：
添加物不使用、各種テスト済み、アルコールフリー
3.配合成分
育毛剤のなかには様々な有効成分が含まれている場合があります。髪の毛や頭皮の悩みに応じた代表的な成分は以下のとおりです。
| 髪の成長を助ける | フケ・かゆみ | 敏感肌向け | 頭皮環境を整える |
|---|---|---|---|
| センブリエキス | ヒアルロン酸 | エタノールフリー | トコフェロール酢酸エステル |
| パントテニルエチルエーテル | コラーゲン | パラベンフリー | βグリチルレチン酸 |
| ニンジンエキス | グリチルリチン酸ジカリウム | シリコンフリー | ヒアルロン酸 |
| カプサイシンエキス | オクトピロックス | プロピレングリコールフリー | コラーゲン |
上記のように、自分が抱える髪の毛や頭皮の悩みに応じて成分を見極めることも育毛剤選びにとって非常に重要です。育毛剤を選ぶ時は、成分表を確認して自分の頭皮環境にあったものを選ぶようにしましょう。
まとめ
5-ALAには、育毛効果が期待できる科学的根拠があることがわかりました。毛母細胞の活性化やヘアサイクルの改善など、さまざまなメカニズムで発毛を促進すると考えられています。
ただし個人差はあり、即効性は期待できないため、継続的な使用が大切です。自分に合った育毛剤を選び、正しい使用方法で取り入れ、健康的な髪の成長を目指しましょう。